家の相見積もり「何社かを比較検討してますか?」

家の相見積もり

『相見積もり』というのは、自宅の建築を依頼する建設業者を決めるために、数社から見積もりを取って比較検討材料とする事。

家の購入で、この相見積もりを取るというのが、家の賢い買い方だという風に言われていますが、そういうわけではないというのが現実。

 

既に坪単価表記をしてあるにも関わらず、見積もりを比べる必要なんてないはず。

価格帯は端から分かり切っているにも関わらず、そういう事をしているわけです。

 

多分、テレビで芸能人の方が「相見積もりを取るといい買い物ができる」とか「家を安く買える」みたいな事で浸透していった手法だと思います。

その人は芸能人です。一般人ではありません。

芸能人の家を引き受けるというのは、宣伝効果があるのです。

多少値引きしても、その方の名前を使って営業マンが営業トークに利用させてもらえるのです。

そして、TVで毎日のように見る芸能人の方というのは、お金を持っているのは分かり切っている事。

結構、いい家を買ってくれるという想定が付きますよね?

 

これを、一般人のどこの誰だか分からない人がやって来て、他社との相見積もりを比較して交渉し始めたら、建設業者はどう受け止めると思います?

「この人、家を買うのに予算が足りないんじゃ…」

「お金もないのに、まけてもらうつもりだけで家を買おうとしているんじゃ…」

そう、お金が無いのに無理して高い家を買おうとしている人に見えてしまう。

こういうお客さんに建設業者は警戒するのです。

金銭面の事で他社と比べながら、やたらゴチャゴチャ言うと、「あの人、どうしよう…」って持て余される。

家の相見積もりに想定外の労力が必要となる

家の相見積もりを取るというのは、「見積もりだけしてください」などという簡単な依頼ではありません。

自分の家の敷地を見てもらうために情報を提示して、その敷地に合わせて作成するための間取りを決めるのに打ち合わせをしなくてはいけません。

しかも、プランは自分が気に入るまで、延々と変更を続けなくてはならず、それを数社同時にするとなると、自分に恐ろしいほどの負担が生じてきます。

 

ほとんどの人がその労力がかかり過ぎる事に対して、相見積もりを取ったにしても1回で終了します。

数回変更を繰り返す人もいますが、時間が掛かり過ぎるので、そこまで時間を作れないように見受けられます。

 

また、プランを作成するために必要なお金を支払って下さいというメーカーも存在します。

間取りや見積もりは無料だと、ほとんどの方が思い込んでいます。

しかし、これは元々無料なんかではやってくれない事なんです。

どこかのメーカーがそういう手法をやり始めてしまって、周りの建設業者が全てそういう風にやらなければいけないような雰囲気になっただけ。

お金を支払って下さいと言われても不当でもなんでもないのですよ。

一応、事前に請求されるので、後から言われてビックリなんて事はないと思います。

 

この相見積もりでプランを変更しまくる人もいるため、建設業界は残業まみれのブラック企業になってしまっていたりするのも現実。

完全無料のサービスに時間ばかりを費やしてしまっていて、この作業に押されて実際家の購入を決めてくれた本当のお客さんの家に時間がかけられないなんて状況も生まれているんです。

営業マンが提案したがる

営業マンに「プランの提案だけでもさせてください」などと、しつこく頼まれて仕方なくという人もいるようです。

売れない営業マンというのは、買ってくれる見込みのない人にまで、プランや見積もりを作ろうとしてしまう。

売れない営業マンというのは、相手の反応を受け止める力が備わっていないため、明らかに買う気がない人にまでプラン作成を提案しようとしてしまうのです。

こういう、仕事が下手な営業マンはとにかく多い。

 

買う気はないけどとりあえず描いてもらおうかという人も多くいます。

営業がよほどしつこかったのでしょう。

描いてもらってから、それに因縁をつければ断れるという考えのようですね。

 

これは裏事情でお客さんには関係のない事ですが、図面や見積もりに因縁をつけると、営業は設計やその資料を作成した社員のせいにして騒ぎます。

「こいつの作ったプランのせいで」が始まるのです。

最初っから、お客さんは買うつもりもないのは分かりきっていても、こういう手段に出てきます。

お客さんを引っ張って来ないと、上から叱責されるから。

自分が怒られるのが嫌だから、お客さんと設計の両方を利用して、叱責から免れようとしているわけだ。

 

結局、こういう営業が勝手な事をして騒いだりというのも、本当に家を買ってくれるお客さんのために費やす時間を割いてしまう行為だったりする。

余計な業務を作られ時間を割かれてしまうと、家を購入してくれた本当のお客さんのための業務が、流すような作業になったりやっつけ仕事になってしまうのです。

出来る事なら、買ってくれるお客さんのために、時間を費やして仕事がしたいというのが本音なのです。

これが、出来ない状況が多々ある。

そういうの、嫌なの。

相見積もりをしてはいけないというわけではない

相見積もりをしちゃいけないというわけではないです。

そんな事は黙っていればいいのです。

「他のメーカーにも依頼してますか?」と聞かれる事もあると思います。

その時は「はい」とだけ言えばいい。

比べて脅すように迫って来なければ、厄介な客とは思われる事はありません。

 

価格の比較をするためにしている人もいれば、家の間取りやデザインを比べている人もいます。

何社か見てみたいというのも、一応理解はできますから。

 

ただ、建設業者が困ったような顔をする事が多々あります。

こういう時、自分の交渉が上手くいきそうだと思うかも知れませんが、そうではありません。

他に買ってくれるお客さんのための仕事をしなくてはいけないのに、買うか買わないか分かんないような人に時間を取られてしまっているから困っているのです。

「自分は客よ!」

こういう感覚の人は多いのですが、契約を交わしてくれるまで、買うかどうかも分かんない人なんです。

契約寸前で逃げる人も多くいます。

契約しても、逃げる人もいます。

メーカーなどは厄介な要求をしてくる人にも対応してくれます。

しかし、そういう方をお断りする会社もあるという事も知っておきましょう。

 

他社と価格を比較して、買い叩こうと威勢よく交渉してくるような人もいました。

その人は、自分に担当の営業マンをつけてくれない事にも気付いていませんでしたし、接客用のテーブルにも案内された事がなかった。

自分勝手に乗り込んできて、自分勝手に席を見付けて座って、他のお客さんがビックリするような大声で、金額交渉でギャンギャン言ってました。

「じゃあ、お宅に家を頼むから」って言われた時、「この人は、別の会社に行ってほしい」と言われてたし。

口には出さないけど「来るなよ」って思われている人もいるんです。

金額の大きな物を売っていると、一番怖いのがクレームです。

厄介な人をお客さんとして持つ事をリスクと感じてしまい、出来れば引き受けたくないというのが本音です。