バリアフリーな家づくり

公開日: : 家づくり計画

バリアフリーの本当の意味

『バリアフリー』と言うと、「段差がない」という風に捉える人がほとんど。

建築用語だと思っている人もいるんじゃないでしょうか。

『フルフラット=バリアフリー』

これ、違うから。

 

本当のバリアフリーの意味を知っているだろうか?

バリアフリー(英語: Barrier free)とは、対象者である障害者を含む高齢者等の社会的弱者が、社会生活に参加する上で生活の支障となる物理的な障害や、精神的な障壁を取り除くための施策、若しくは具体的に障害を取り除いた事物および状態を指す用語である。

バリアフリー住宅に施されているのは、『物質的な障害』の事。

そして、もう一つのあまり知られていない意味は、『精神的な障壁』を取り除くという事。

バリアフリーは、家の段差をなくせば済むものではないという事。

バリアフリー住宅に求めるもの

『バリアフリー』という言葉が世間に浸透し始めた時、家を売る企業にバリアフリーを求める人が多かった。

しかし、要望を聞けば聞くほど、家が介護をしてくれるという調子のいい認識をしているようにしか思えない人達ばかり。

介護までは必要無くても、介助程度の手助けが必要な人はとにかく多い。

 

高齢の家族がいる家庭は多いはず。

そんな高齢の家族がいる家庭の人達が、こういう風に言ってくる。

「怪我したら、どうしてくれるんだ」

「この間躓いて、骨を折ったんだぞ」

「こんな家じゃ危ないだろ」

家族が怪我をしたら、建設会社の責任であるとばかりの物の言い方をしてくる。

ちなみに、この間骨を折ったのは、今住んでいる自宅であり、こちらが手掛けた家ではない。

 

色んな家族を見て来て、見えてくるのは家族の在り方。

自分は何もしたくない。

こういう感覚を持っており、その感覚を他人目がけてぶつけてくるのだ。

 

バリアフリーが必要な人はたくさんいる。

介護までも行かなくても、手を貸してくれる介助というレベルの人は多いのだ。

自分が手を貸さない代わりに、家がどうにかしろ。

そんな人がバリアフリーの段差をなくした家を建てても、バリアフリーとしての意味をなさないのである。

バリアフリーの事例

こんなバリアフリーの建築事例があるんですよ~。

参考にして下さい~。

なんて、そういう内容のバリアフリーの事例じゃないからね、一応言っておくけど。

義母と嫁のあり方

住宅展示場に70過ぎくらいの年配の女性と、中年の茶髪の嫁がやってきた。

どうやら、男性陣が働きに行っている間に、2人で住宅展示場を下見しているようである。

 

口調のキツイ茶髪の嫁は、口を開くと尋問かの如く問い詰めてくる。

口調がキツく、性格がキツいのも顔に滲み出ている。

物の言い方が「人を許さない」「全部あんたのせい」という言い方しかできない人。

 

この茶髪の嫁が、展示場の引き戸のレールを足でガンガン蹴りながら言った。

「こんな出っ張りがあったら、躓くでしょ!」

「うちのお義母さん、家で転んで骨折してるのよ!」

1㎜程度の出っ張りに、ここまで反応する人もおかしい。

 

「展示品なんで蹴らないで貰えます?」

そう言うと、口答えのような反論で猛攻撃してきた。

「バリアフリーになってないじゃない!」

「危なくて仕方がないわ、こんな家!」

バリアフリーを謳った住宅ではない展示場に、このクレームは何だろう?

なぜか、住宅展示場に自分の要望を込めさせようとする人は多い。

 

高齢の方というのは、何もないところでも躓く。

なぜか住み慣れた家の敷居なんかでは、躓かないのである。

これを茶髪のクレーム嫁に言うと、金切り声を挙げて怒り始めた。

多分、言い訳に聞こえたのだろう。

 

そんな嫁の様子を見ていたお義母さんが、呆れたようにこういった。

「私が躓いて骨折したのは、家の者が脱ぎ散らかしたスリッパです」

「家の敷居に躓いた事はありません」

嫁を睨みながら落ち着いた口調でこう言うお母さんは、多分この嫁のスリッパに躓いたに違いない。

お義母さんの前で「年寄りは~」「年寄りは~」なんて、自分は義理の母に気遣う嫁を演じているつもりなのだろうが、足腰が弱って躓いたわけではないお義母さんを「年寄り、年寄り」と連呼するデリカシーの無さを発揮していた。

 

この嫁は、展示場に上がる時にお義母さんの事を気遣うわけでもなく、自分の事しか頭にないような行動を取っている。

自分だけとっとと上がり込んで、お義母さんのことなんか気にしちゃいない。

かと言って、このお義母さんは介助が必要な人ではない。

嫁に躾が必要なだけ。

だから、お義母さんは骨折するハメになったのである。

 

最初に説明した『バリアフリー』の意味。

『物質的な障害』と『精神的な障壁』をなくす事。

これのどちらが欠けてもバリアフリーは機能しないのである。

家を新築する際に、段差のないバリアフリーにする事で、何かを自分がしたような気になって満足している人が多い。

自分が何かしなきゃいけないのは、日頃の自分のあり方。

バリアフリーにしたから、もう知らない。

バリアフリーにしたから、自分でどうにかしろ。

こんな事考えているのは、物の言い方で分かるんです。

バリアフリーにしたいはずなのに…

バリアフリーを過剰なまでに求めてくる人に限って、そのバリアフリーに疑問を持つような事をします。

お義母さんが骨折するからと、1ミリの出っ張りも許さない茶髪の嫁は、キッチンをステップフロアにしています。

結局のところ、自分のためのバリアフリーであり、骨折したお義母さんのためのバリアフリーではないという事。

自分が手間をかけたくないから、家にどうにかしてもらおうと企んでるだけ。

 

過剰にバリアフリーにこだわり、自分たちの将来のためにと玄関をスロープにしようとする人もいます。

車いすという想定で将来を危惧している人もいます。

スロープって、自力で登れる傾斜にしようとすると、かなりの距離が必要になる。

特に足に障害があるわけでもない人が、将来を見据え過ぎ土地が足りない。

なのにスロープを無理矢理つけるのはいいが、距離が無さ過ぎてただ付けただけ状態。

しかも、家は2階建て。

玄関の段差上がれないのに、階段は上がれるという想定のようだ。

よく分かん。

精神的な障壁の方がバリアフリーに大事な事

多分、本当に介護をしている人ならば、介護している人のための住宅ではなく、介護をしている人が介護しやすい住宅が欲しいだろうと思う。

あくまでも、住宅に施すバリアフリーは、介護や介助の負担を減らすためのもの。

もちろん危険防止の意味もあるが、全ての危険を住宅が防止してくれるなんて考えられないだろ?

自分の目が届かない場所でも、ケガをしないように。

これが、住宅がしてあげられるバリアフリー。

 

高齢の人が転ぶのは、敷居じゃないよ。

家族が放っぱらかしたビニール袋を踏んづけて滑って転んだり、家族の脱ぎ散らかしたスリッパに引っかかって転んだり、電化製品をあれもこれも欲しがってコンセントを延長タコ足配線にして床にコードがうねってるのに絡まったり…。

座布団に躓いて机に頭をぶつけたり、庭で砂利に足を取られて転んだり。

カーペットに引っかかって躓くのは若い人でも多いだろ?

自分が家族にけがをさせてしまった事に対して、自分のやった事を改めようとせずに正当化しようとする人ほど、家のバリアフリーを過剰に求めていますよ。

ケガをした家族の世話を煩わしいと感じた人ほど、家のバリアフリーを強く求めていますよ。

 

住宅に施すバリアフリーは、あくまでも人が施すバリアフリーの補助アイテムにしか過ぎない。

そんな補助アイテムに全てを担ってもらおう、全ての責任を取ってもらおうと考えているなら、自分は何もしたくありませんと言う事です。

物の言い方で分かるんです。

「うちの家族が怪我をしたら、お前らの責任だからな」

こんな感じのニュアンスで迫ってきますから。

家族の責任は自分で取るの

自分達家族になにかあった時、責任を負わせるかのような事を言う人は多くいます。

でも、責任は問われない。

何故かと言うと、バリアフリーに必要な物を自分達でチョイスして選ぶから。

 

「お風呂に手すりを付けますか?」

「和室の段差は無くします?」

「ドアは三方枠が安全ですよ」

バリアフリーというのは、それに対してお金のかかるもの。

勝手にバリアフリーですなんていってくっつけたりはしない。

そもそも障害のある人なんかは、色んなジャンルの障害があるから、人それぞれ必要なバリアフリーは違うのよ。

 

高齢になったり障害を持っていたりする事を、一番理解して把握しているのは本人を含めた家族。

全て、自分達で考慮して、自分たちで選んで施すのです。

配慮の無い家族関係であっても、自分達家族のための考慮をさせるのが、建設会社の役目。

自分の事しか頭にないような人は、いくら言っても分からないんだけどね。

こういう人は、キッチンをステップフロアにしちゃうのよ。

 

バリアフリーってのはねぇ、段差をなくすって事じゃなくて、家族の事を考えろって意味なのよ。

住宅展示場に来るときには、バリアフリーを他人にに要求するんじゃなくて、自分達でどんなバリアフリーが必要か話し合ってからおいで。

家族の精神的な障壁がある限り、物質的な障壁は乗り越えられないからね。

家族の精神的な障壁がある限り、いくら家をバリアフリーにしても、物質的な障壁は家族が作り出してしまうからね。

家族にけがをさせた自分を正当化するための言い訳に『バリアフリー』って言葉を使うなよ。

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